2021年4月7日掲載
Hannibal Marvin Peterson        In Antibes
Enja原盤                                    1977年7月録音

 トランペット奏者ハンニバル・マーヴィン・ピーターソンの人気作品を、今日は取り上げます。

 ジョージ・アダムス(ts, fl)、ディドル・マレイ(cello)、スティーヴ・ニール(b)、そしてマカヤ・ンショーコ(d)との演奏で、アンティーヴ・ジャズ祭での演奏を収めた作品です。

 ジャズ聴き始めの頃に熱中したこの作品ですが、最近のSNSでハンニバルに触れ、CDでの購入をしました。ゾウさんのハンニバルは買えませんでしたが、こちらもそれに負けない有名盤です。

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 このライブの時には28歳のハニンバルと、37歳のジョージ・アダムス、10歳の開きがありますが、この時期が両者のアグレッシブな演奏が輝いていた時期と言えます。ギル・エヴァンスのバンドで息があった二人が、そこではできない演奏を求めての演奏かなと思います。両面1曲づつの演奏のなかには、幾つものハッとする瞬間が潜んでおり、いつ聴いても刺激を感じます。

 わずかなバイト代をポケットに入れて渋谷のジャズ盤専門店でエサ箱を漁って時に、この盤を手にした際に、「それは聴いといた方がいいよ」との店主の声で購入したことを懐かしく思います。そしてその時は、この作品が発売された時からまだ数年しか経っていませんでした。数年でマストアイテムになった作品、そして今でも世に出ている作品、実に良いものでした。