2016年6月4日掲載
Conte Candori & Lou Levy     West Coast Wailers
Atlantic原盤                             1955年8月録音

 このコーナーでは西海岸ジャズも少しは取上げてきており、それらの作品においてトランペットのコンテ・カンドリとピアノのルー・レヴィは、貴重な奏者として素敵な演奏を聴かせてくれてました。
 ルー・レヴィについてはリーダー作を取上げましたが、コンテ・カンドリについてはリーダー作を取上げておりませんでした。そこでいつものように「新・世界ジャズ人名辞典」からコンテ・カンドリの経歴を簡単に紹介します。
 1927年にインディアナ州に生まれた彼は、16歳の時に兄と共にウディ・ハーマン楽団に参加し、兵役を経て1948年にチャーリー・ベンチャラ等と活動し、1952年から1954年までスタン・ケントン楽団で演奏しておりました。

 ケントン楽団を辞した翌年に、エラやペギー等の歌伴で活躍していたルー・レヴィと双頭バンドとして活動していた時期に吹き込まれたのが、本作品であります。

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 西海岸ジャズの空気感の中で、明るく元気にジャズを楽しんでいる二人を感じさせる作品です。「Lover Come Back Home」での疾走感、続く「Comes Love」での哀愁さが、この作品の白眉でしょう。リロイ・ヴィネガーやローレンス・マラブルの演奏もこの二人にピッタリのものであり、存分に西海岸ジャズの楽しさを感じられる作品です。