2016年10月3日掲載
Shankar        The Epidemics
ECM原盤        1985年2月録音

 この作品を買った背景を少しばかり。 
 ジャズを聴き始めた頃から、渋谷にある小さなジャズ・ディスク専門店に通っておりました。割と有名な店主とはすぐに親しくして頂くようになり、それは今でも続いております。 
 通い始めてから4年が経った頃、このCDを手にして店主が嘆いておりました。ある常連客から注文され問屋に特注したものですが、入荷までに時間がかかったとのこと。その間にこの常連客は他店、恐らくは大型店でこの作品を見つけ、どうしても聴きたく、店主に断った上で大型店で購入したとのこと。
 店主としては数年の付き合いだが良い顧客だったので、断ることが出来なかったそうです。 
 そんなことから数週間後に、その店主の元に本作が入荷。その小さな店ではなかなか売れるものではなく、困っていた場面に私が出くわしたのです。 

 シャンカールとあり、ジョージ・ハリスンのバングラデッシュでラヴィ・シャンカールの虜になった私にはそんな風な音楽なのかなと思い、ジャズ盤との出会いは巡り合わせが重要と考え、私は購入したのでした。帰宅し、この作品を聴き、その後2度と聴くことが無かった作品です。

 因みにこの作品でのシャンカールは、Vocals, 10-Strings Double Violin, Synthesizer, Drum Machineとクレジットされてます。
 そんな彼の情報と思いネットで調べたら、Disk Unionでの紹介に、「フランク・ザッパやトーキング・へッズ、オノ・ヨーコ等との共演やTHE EPIDEMICSで知られる南インド古典音楽の旗手」とありました。

 30年振りに聴いてみます。

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 内容はキャッチーなメロディが印象的なロック。U2の雰囲気を感じさせるが、ジャズ感やインドっぽさは無し。聴き込めば記憶に残る作品にもなるでしょう。ECMの懐の深さを感じました。