2009年3月14日掲載
Kenny Drew         this is new
Riverside原盤       1957年3月録音

 今日はケニー・ドリューの作品を取り上げます。LPでいうA面は、モブレー(ts),バード(tp),ウェア(b),そしてG.T.Hoganというドラム奏者とのクィンテットでの録音。その1週間後には、モブレー抜きのカルテットでB面の4曲を録音しております。

 実はこのコーナーにとって、この作品は因縁のあるもの。実は10年前にこの作品のジャケットをスキャンし、掲載の準備を整えていました。しかし何故だか取り上げないまま、10年が過ぎております。10年前にスキャンしたジャケは、パソコンが3代目になった今でも、HDDの中に入っております。でも画質がイマイチなので、これまた3代目のスキャナーで新たにスキャン致しました。

20090314

 活きの良いバードの出来もあって、風邪を引いたようなモブレーの演奏がだるく感じてしまいます。こうなるとカルテットでの演奏に期待が高まり、案の定『You're my thrill』でのバードの重厚感あるペットに関心。さらに主役ドリューの熱演もあり、やはりモブレー抜きが正解なのかと感じました。しかしカルテットでの演奏が進むにつれて、モブレーの朴訥さが懐かしくなる。そう思って来ると、クィンテットで演奏されたドリュー作の『Carol』を聴き返したくなりました。何かモブレーの不思議な魅力を再確認した気分です。