2009年2月28日掲載
Eddie Higgins         Eddie Higgins
Vee Jay原盤            1960年録音

 エディ・ヒギンズが立て続けにリーダー作を出したのは、2000年に入ってからのことでしょう。年に数枚もSJ紙で、初老の彼の顔を見た記憶があります。日本のジャズ・ファンにとってヒギンズは、初老のヒギンズなのでしょう。

 さて今日取り上げるヒギンズは、実に若々しい表情です。何しろ30歳になっていないヒギンズさんですからね。しかしこの作品は、1960年代の日本では、殆ど聴かれることが無かったのではないのでしょうか。ピアノ・トリオ主体の作品ですが、数曲トランペットとテナー・サックスが加わっております。

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 考えて見れば、2000年以降ヴィーナスから大量に発売されたヒギンズの作品のジャケットは、女性ジャケでしたね。初老の彼の顔は、SJ紙の記事中での記憶でしょう。

 さて若かりしヒギンズの演奏。「歯切れの良いスイング感と、メロディックの中に適度なファンキーな味わい」という岡崎氏の解説がぴったりでしょう。僕のイメージよりもファンキーさが強い演奏で、また実に個性的なもの。楽しめる作品です。

 このようなミュージュシャンに陽が当たるのが、60歳になってからというのは、実に可哀そうなもの。というより、陽が当って良かったというべきでしょうか。