2016年8月1日掲載
Mike Cuozzo with the Costa-Burke Trio
Jubilee原盤           1956年録音

 1925年にNJに生まれたテナー・サックス奏者マイク・コゾーは、12才から演奏を始め、最初はフルートとソプラノ・サックスを演奏していました。ジャズには関心が無かった彼ですが、コールマン・ホーキンスに心を奪われ、立派なサウンドを持つテナー・サックス奏者になろうと決意したとのこと。1943年からプロ活動を行い、様々なバンドで活動していました。
 そんな彼がリーダーとして残した演奏は、サヴォイへの「マイティ・マイク」と本盤、そしてベース奏者モート・ハーバードのサヴォイ盤に片面だけ参加しているとのことです。 

 以上は、国内盤での佐藤氏の解説からの引用です。エディ・コスタ・トリオをバックにしての、”知られざる名手”の演奏を聴いてみます。

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 歌心満載、ズートに男らしさをトッピングしたテナーに酔い知れながら、エディ・コスタの個性ピアノも楽しみながら聴き終える1枚です。時にはしっかりと耳を傾けながら、時にはハナ歌と共に、楽しめる1枚です。この時代の先端を行く演奏も素敵ですが、本盤のようにこの時代で安らぎを求めた作品も、実に素晴らしいものです。

  さてコゾーさんは先に述べた作品を1955年末から1年ほどで吹き込みながら、ジャズ界から退き、故郷に戻って兄弟がやっていた建築関係の仕事で大成したとか。ジャズ界では本盤の存在によって、これからも静かに聴かれていく方と言えます。