2009年3月11日掲載
Ray Bryant          Ray Bryant Plays
Signature原盤      1959年10月録音

 1986年にCD化されるまで、この作品は長らく幻の名盤となっていました。シグネチュアというレーベルの権利の関係だったようです。オリジナルのライナー・ノーツにはブライアントの処女作と記載されているようですが、実際は5枚目の作品になります。

 トミー・ブライアント(b)とオリバー・ジャクソン(d)とのトリオ作品です。

20090311

 大騒ぎするような名盤ではありませんが、気軽に楽しめる軽快な演奏が並んでいます。またその中でひっそりと咲くような『ミスティ』は味わいのある演奏になっています。
 解説の油井先生によれば、この曲は作者のエロール・ガーナーが、1954年にマーキュリーに吹き込んだのが最初とのこと。この曲が世間で知られるようになったのは、ジョニー・バークが歌詞をつけ、ジョニー・マティスが歌って大ヒットした1959年のこととのこと。ブライアントは、この曲がヒットしている最中に本録音を行ったことになります。