2009年1月26日掲載
Michel Sardaby         Blue Sunset
Debs原盤                   1970年録音

 ミッシェル・サダビィというピアニストは、日本で人気の高いピアニストです。特に1970年代にジャズの新譜を追い求めていた人たちにとっては、思い出深いピアニストと言えると思います。これが新譜で日本に入荷されて当時の人気ぶりを、渋谷ヤマハでジャズ・コーナーを担当したから伺ったことがあります。さてサダビーというピアニストの印象と言えば、明るい哀愁と言えるのでしょう。パリで録音された、ピアノ・トリオ作品です。

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 出来の良さは、『ブルー・サンセット』と『カム・フロム・ノー・フォエア』に止めを刺しますね。このあっさりとした哀愁は、日本人好みのものでしょう。絶妙な加減が気持ち良い。静の前者に、動の後者。この2曲を繰り返し聴いておりました。

 発売当時、決してメディアで絶賛を浴びた作品ではないのですが、この作品の魅力を多くのお客さんに薦めたお店の方々の耳の高さには感心します。そんな中のお一人は、今でも渋谷で新譜を販売し続けております。