2016年7月4日掲載
Curtis Amy & Frank Butler   Groovin’ Blue
Pacific Jazz原盤                     1960年10月録音

 コ・リーダーのお二人のリーダー作は「今日の1枚」初登場なので、「新・世界ジャズ人名辞典」から簡単に紹介します。

 テナー・サックスのカーティス・アーミーは1929年にテキサスで生まれました。10歳でクラリネットを学び、大学では音楽を専攻し、卒業後は高校の音楽教師を務めていました。1955年からLAに居を移し演奏活動を始め、1960年には初リーダー作を吹き込んでいます。

 ドラムのフランク・バトラーは、1928年にカンサスシティに生まれ、高校時代からドラムを始め、生地での活動後に、1959年にデイブ・ブルーベックのカルテットに加わりSFに移りました。1954年にエリントン楽団に入るなどの活動を行い、1965年にはコルトレーンの「クル・セ・ママ」に加わるなどしておりました。

 そんな二人がパシフィック・ジャズに吹き込んだこの作品はシクステットでの演奏で、魅力は二人を筆頭に活きのいいミュージュシャンが揃っていることでしょう。
 
カーメル・ジョーンズ(tp),ボビー・ハッチャーソン(vib)等であります。全6曲、アーミーのオリジナル曲です。

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 まさにタイトルに相応しいのが「Gone Into It」であります。ミドル・テンポの酔いどれブルースであります。息を合わせてのテーマの後に、トランペット,ヴァイブ,テナー・サックス,ピアノ,ベースと短めのソロが続いて再びテーマを演奏して終えています。それを支えるドラムも溌剌としたもの。アーミーの曲作りの良さに酔いながら、40分弱の演奏が終えていきます。