2015年10月11日掲載
Elvin Jones        Live At The Lighthouse Vol.1
Blue Note原盤    1972年9月録音

「魚のエルヴィン」です。 

 もう遥か昔となったジャズ聴き始めの時、かなり長い間この作品は高値で中古盤購入するしかありませんでした。そんなことで買いそびれ、ようやく国内CD発売された時には何故だか購入せず、数年前の廉価盤ブームでようやく購入した次第です。 

 サックスにデイブ・リーブマンとスティーブ・グロスマン、ベースにジーン・パーラというピアノレス・カルテットで西海岸のジャズ・クラブでのライブ作品です。レコードは2枚組、廉価盤CDは未発表曲を加えて2枚組での発売です。

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 このライブ、エルヴィンがコルトレーンとの最後のセッション、1965年11月のメディテーションから7年が経っているわけですが、エルヴィンにとってはコルトレーンとの5年間はその後の彼に大きな影響を与えています。

 またサックス2名も、コルトレーンの影響を強く感じる演奏です。最もこの時期だけではなく今でもコルトレーン風奏者はゴマンといるのですが、この二人はその上でオリジナルティがある方々。

 さてCD解説を書いた後藤雅洋氏は、この作品をコルトレーンとの関連の言及で終始してますが、そんなに深く関連付けなくても良いのでは。活きのいい若手を率いて、エルヴィンの縦横無尽な演奏が楽しめる作品です。フュージョン全盛時代にあって、自分のスタイルを貫き通しているドライブ感が、魚エルヴィンを人気盤にしたのでしょう。