2020年4月4日掲載
Red Garland              All Mornin' Long
Prestige原盤              1957年11月録音

 1957年11月15日と12月13日のガーランドのセッションから、最も早く(1958/4)発売された作品です。

 ジャケにはThe Red Garland Quintet とありますが、プレスティッジのオールスター・セッションとの認識されている作品です。それはタイトル名から受ける印象もありますが、演奏内容自体からも、そのように思われているのでしょう。

 コルトレーンとドナルド・バードとのガーランドの二管セッション、11月15日から3曲が収録されています。

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 20分超のタイトル曲のA面は、ガーランドがその場で作ったような、まったりブルースです。構成を考えていると言えばそうですし、適当にソロを回していると言えばその通りの演奏ですが、それで20分を聴かせるのは、ハードバップの勢いを肌で感じている黒人ジャズマンが、日頃の鬱憤を楽しく取り除いているのかなと感じます。ウィキペディアによればアイラ・ギトラーはこの演奏を、「the title piece was a "many-splendored, deep-dish demonstration of feeling, mood and melody」と評したそうです。上手いことを言うなと思いつつ、B面の2曲も同様だと感じました。

 この11月15日は計10 曲を収録しましたが、その中からジャムセッションの良質な部分を感じさせる選曲に、本作はなっております。

 私は昨年から取り組んでいるコルトレーン特集で改めて本ジャケを見て、プレスティッジがガーランドのリーダー作としていることに気付きました。それまではオールスター・セッションとのクレジットと思い込んでいましたが、演奏内容からすればそちらの方が似合っていると思います。