2018年1月7日掲載
Yosuke Yamashita           Ways Of Time
Verve原盤                         1994年5月録音

 マンハッタンのセントラル・パークの真ん中あたりのすぐそばに、クリントン・レコーディング・スタジオがありました。このマンハッタンのど真ん中のスタジオで、山下洋輔の本作品は吹き込まれました。当時、ニューヨーク・トリオと称していた、セシル・マクビーとドラマーを入れてのトリオでの演奏を基本にして、曲によりジョー・ロバーノ(ts)とティム・バーン(as,bs)が参加しています。

 私は一時期、山下洋輔の作品を結構聴いておりました。この「今日の1枚」でも9枚取り上げてきました。しかしながら本作品以降は、彼の作品とは縁がない状態です。

 こんなことは別にして、オリジナル8曲を演奏している本作品を今日は楽しんでみます。

20180107

 裏ジャケに25という数字と共に、Quarter Century との記述があり、25周年作品との意味合いがあるようです。どのような意味かといえば、山下がフリージャズトリオを結成してから25周年との意味であるとのことです。

 聴いている途中でライナーノーツの記述を読んだのですが、演奏内容は山下の数多くのアイデアが詰め込まれた作品です。彼の名曲「ミナのセカンドテーマ」でのピアノのロバーノのサックスの絡みに感心いたしました。この曲は、そしてこれが収録されているアルバムは、まさに25年前に山下が世に送り出したものでした。こう思いながら、この25周年盤から25年近く経過した現在の山下の演奏に少しは興味が湧きながら、本作品を聴き終えました。