2006年6月3日掲載
J.J.Johnson            Live At Cafe Bohemia
Marshmallow原盤   1957年録音

 トロンボーン奏者の大御所JJの作品は1949年録音盤1963年録音盤と、過去2枚取上げました。今日取上げる作品は、この2作品の中間に当たる時期に録音されたものです。

 1954年から1956年までカイ・ウイディングと双頭バンドを結成しており、また1958年にも再結成して欧州楽旅をJJは行っておりました。今日の作品は、その双頭バンドでの活動の停止期間に録音された作品と言えます。メンバーは、ボビー・ジャスパー(ts,fl),トミー・フラナガン(p),ウィルバー・リトル(b),そしてエルヴィン・ジョーンズであります。

 この作品はマシュマロから1978年に350枚限定で発売されたそうです。それから27年後の昨年に、LP・CDそれぞれ999枚の限定発売で、再発売されました。因みに僕はCDを購入し、そこには521番との記されております。さてこれはあくまでマシュマロが原盤になるそうです。マシュマロが復刻させた作品ではないとのことです。

20060603

 しっとりと、異国情緒で、哀しさを内に秘めて。そんな雰囲気でよい感じでまとまっている演奏です。全員が今でも聴かれているリーダー作品を残している方々なので、その力量は文句なし。恐らくはJJの人柄なのでしょうが、そんな5人がしっかりと息が合っての熱演であります。ボビー・ジャスパー作の『in a little provinsipal town』では、ジャスパーはフルートを吹いております。なかなかの雰囲気。『angel eyes』では、トロンボーンとテナーの組合せの妙が聴けます。

 この作品は、ドイツのラジオ局が録音したものですが、音質は良いとは言えません。しかしながら、その演奏の力強さのは、感心してしまいます。