2006年6月14日掲載
Roy Haynes       We Three
New Jazz原盤     1958年11月録音

 ドラム奏者のロイ・ヘインズの作品は、このコーナーで既に5枚取上げております。バックでのドラムに定評あるヘインズですが、リーダー作も人気になっているのです。

 掲載分の5枚の中に、ピアノ・トリオ編成の作品『Just Us』があります。ピアノはリチャード・ワイアンズでした。この『Just Us』の元となったというべき作品を、今日は取上げます。

 ピアニストはフィニアス・ニューボーン。この録音の2年前に吹き込んだ『here is phineas』で評判になっていたピアニストであります。ベースには、ポールチェンバースが参加しております。

20060614

 ピアノ・トリオの楽しさを素直に味わえる1枚であり、名盤といわれている作品です。ドラムがリーダーなので、当時のピアノ・トリオ作品よりもドラムが目立っている感もありますが、最近のピアノ・トリオ作品と比べれば、当たり前の目立ち方と言えます。その内容ですが、彷徨う気持ちの『reflection』、ファンキーな『sugar ray』、語りかけるような『solitude』、ブルース感覚を味わう『after hours』、力強いリズム感の『sneakin' around』、そしてテンポの速さが気持ち良い『our delight』という具合です。バラエティ豊かな内容でありながら、カラーは統一されているものです。