2006年3月5日掲載
Rob Agerbeek       Second Opinion
Jazz '91原盤         1992年4月録音

 ロブ・アジャービークと発音すると記している書物とwebページが多いのですが、一部ではロブ・アフルベークと発音するとしているwebページもあります。欧州の方の名前の読み方を正確に書こうと考えたら何も進まなくなってしまうので、ここではアジャービークとします。

 1937年にジャカルタに生まれた彼は、やがてオランダへ移住しました。1950年代から活躍しており、1960年代には、欧州に活動の地を求めた、数多くのアメリカのミュージュシャンと共演致しました。1969年に自己のクィンテットを結成してからは、リーダー作品を10枚弱発表してきた方です。ブギウギ・ピアノを得意としているとのこと。

 Paul Berner(b),Ben Schroder(d)との、トリオ作品です。

20060305

 スイング感に溢れる作品です。15曲のスタンダードを、スイング感と歌心で披露しております。軽快なテンポの曲での持ち味発揮は十八番なのでしょうが、『manhattan』や『girl talk』のようにゆったり目で演奏された曲も魅力的な演奏になっております。これは歌心のなせる技なのでしょう。

 彼のような存在は、1960年代後半までの欧州では需要があったのでしょう。しかし1970年代の欧州ジャズの展開ではその需要が無く、自身のバンドを組む以外に活動の道が無かったとういう気がします。

 いづれにしても、このような作品に注目を浴びせた意味においては、「幻の 廃/レア盤」の功績は高いものだと言えるでしょう。