2005年12月16日掲載
Crystal White         I'm talkin'bout Love
Azzura Music原盤     2005年録音

 ネット通販店DNに9月上旬に掲載されていた作品です。数合わせ盤として買ったのですが、注文した時はこのクリスタル・ホワイトさん、白人歌手かと思いました。しかし盤を手にしてみると、黒人ヴォーカル。そして、やけに安っぽい作り。聴く前からがっくりしている作品です。ピアノ・トリオをバックにしての録音です。

20051216

 『the masquerade isover』って良い曲だなって思いながら、クリスタルさんの黒人らしさの中にサラッとした感覚のある歌声に聴き入りました。この作品にはスロー・テンポの曲が多く、クリスタルさんは感情表現たっぷりに歌っております。しかし時にはもう少し抑え気味に歌って欲しいと思ってしまうこともありますね。

 さて本当に気に入ったのは、バラッドではなくアップ・テンポの曲です。『moanin』や『love for sale』であります。リズミカルな歌い方は、サラッとした歌声と相まって、聴き応えあるもの。またピアノの粋がりっぷりも、なかなかのもの。

 マッシモ・ファラオがピアノで参加しているのですが、彼は確か、このコーナーで何度か取上げたアントニオ・ファラオの兄弟でしたね。アントニオの名声でマッシモが存在している気がして、マッシモのリーダー作は敬遠しておりましたが、機会あったら購入してみましょう。

 さて主役のクリスタルさんですが、次作を買うほどの気に入り方とは言えませんが、これは黒人女性ヴォーカルを敬遠気味な僕の好みの問題。この作品自体は、なかなかのものですよ。