2000年5月19日掲載
Sylvia Telles      The Face I Love
Kapp原盤       1966年7月録音

 ボサノヴァの女性ヴォーカリストですよ、このシルヴィア・テリスさん。ボサノヴァの著名な方々の名前をなか なか覚えられない僕は、国内盤に封入されている解説を読んで勉強しようとしたけれど、読み難い 文章で断念しました。マリオ・テリスの妹で、ジョアン・ジルベルトの恋人だったことがあるそうで、 不幸な事故で亡くなったためアストラッド・ジルベルトの陰に隠れているが、その実力は素晴らしい ものだそうです。32歳の時に吹込まれた作品です。

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 歌手にとっての最大の財産は、声質。これには異論がないのでは。テリスのそれは、開放感にひたれるような明るさを持ったハスキー・ヴォイスで、“春の如く”やタイトル曲を輝かせています。それでいながら“rain”では悲しさも、しっかりと表現しています。1966年の暮れに亡くなったのが、残念でたまりませんね。