2022年3月9日掲載
Mark Turner Quartet         Lathe of Heaven
ECM原盤                             2013年6月録音

 Wikipediaを見る限りですと本作が、テナー・サックス奏者のマーク・ターナーの、単独名義としてはECM初作品となります。

 アルバム名はUrsula K. Le Guin の小説からと、私は(なんとなく)想像しました。

 ベースはジョー・マーティン、ドラムスはマーカス・ギルモア、そしてトランペット奏者のアヴィシャイ・コーエンとの演奏です

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 同じ曲の中で、マーク・ターナーとアヴィシャイ・コーエンそれぞれが、想像する映像を演奏でぶつけあっている印象を受けました。その意味では、12分に渡る2曲目の「Year oh the Rabbit」でのお二人の演奏にが印象深いものです。

 オランダの大通りを歩いていますと、路上パフォーマー達が独自の世界を表現しています。隣り合う中で頑張っている路上パフォーマーも多いのですが、この作品でのマークとアヴィシャイを聴いていると、そんな姿を思い出しました。

 Ursula K. Le Guin の小説との関連については本作のブックレットで触れられていませんので、その関係性は分かりません。その本は、見た夢が現実になってしまう恐怖を抱えている青年と、その青年の見る夢を社会改革に使おうとする博士のお話とのことです。(amazonのレビューより)

 この作品を聴いていて時に感じる居心地の悪さと、Ursula K. Le Guin の小説は何か関係しているのかなと思いながら、聴き終えました。