2008年11月19日掲載
Joe Magnarelli             Hoop Dreams
Criss Cross原盤            2005年6月録音

 日本に帰任以降は、クリスクロスの新譜を買わなくなってしまいました。というより、新譜自体を殆ど買わなくなったのです。今日から数枚取り上げるのは、帰任前の2006年夏までに購入した作品であり、もはや新譜とは言えないものです。

 今日取り上げるのはトランペット奏者の、ジョー・マグナレリさんです。かつて彼の1994年録音のリーダー作を取り上げた際に、このコーナーではマグナレリのリーダー作を紹介するのは初めてとの記述をしました。実はその1年前に2003年録音盤を取り上げていたのです。実にいい加減な記憶だと思いながら、今日は2005年録音作品を紹介します。
 Peter Bernstein(g),Gary Versace(p),Paul Gill(b),そしてTony Reedus(d)が参加しております。

20081119

 優しく明るいトランペットの響きには、マグナレリの人間性までも感じとられるものであります。この作品は、聴き込むほどに味わい深いものになっていくことでしょう。スローからミドル・テンポの曲まで披露してくれており、良い出来の曲もあります。しかし、今日はこの曲に惚れたと言えるほどの秀逸なものがない。少しくらい人間性が悪くても、そんな演奏に出会いたい。極めつけがないだけに、このままま仕舞い込んで、スルメ盤になることはないでしょう。平均点は非常に高いだけに、実に残念な作品です。