2007年11月8日掲載
Johnny Griffin         Blues for Harvey
SteepleChase原盤   1973年7月録音

 長い欧州滞在のグリフィンの、コペンハーゲンのジャズ・クラブでのライブ盤です。Kenny Drew(p),Mads Vinding(b),Ed Thigpen(d)とのクァルテットでの演奏です。

 さてこの盤が発売さてたのは1976年のこと。フュージョン全盛時代なのですが、熱いジャズを求めている方は、フュージョン作品を置いていなかった渋谷ジャロなどで、熱き新譜を追い求めていたはず。このレーベルは当時の注目レーベルだっただけに、そしてグリフィンの作品と言うことで、この盤を歓迎した人達が多かったのでは思います。

 そんな方々は、知名度からベースだけはイマイチかなと思いながらも、メンバーの内容にも納得したことでしょう。そのベースの Mads Vinding は、今やその名前だけで新譜が売れるお方。時の流れを感じさせます。さてこの盤、グリフィンのオリジナルで固められております。

20071108

 熱きブルースでの陽気なグリフィンも良いが、今日はバラッドでの悲しさを、太い演奏で表現するグリフィンに感動。特に『Alone Again』が良かった。グリフィン以外のメンバーの好演も重なって、ソファーに包み込まれて聴いた9分間でした。全体を通して言えば、フォービート・ジャズの素直な好ライブ。そしてこの時代に、このようなライブを実現出来る場所は、欧州だけだったのではと感じました。