2006年2月19日掲載
Charlie Parker    Story on Dial Westcoast Days
Dial原盤             1946年録音

 パーカーの録音の中で、サヴォイに関しては3枚組みCDセットを持っております。そしてダイアルへの吹き込みは、西海岸ものと東海岸ものというように2種のCDで1987年に発売されたのを持っております。その東海岸ものは以前取上げました。そして今日取上げるのは、西海岸もの。1946年2月から1947年2月までに行われた、5回のセッションが収録されております。

20060219

 普段は聴く機会が殆どないパーカーですが、聴けばやはり圧倒されてしまいます。さて、この5つのセッションの間には、絶好調-絶不調-入院から復帰-絶好調と並があります。絶好調パーカーには、ただただ感嘆もの。

 そして絶不調パーカーの演奏も凄いもの。よく言われるのが『ラヴァー・マン』。肉体状態はぼろぼろ。売人が警察に捕まり、ヘロインの禁断症状。その苦痛から逃れるために酒びたり。意識が朦朧としたパーカーは、医師から与えられた覚醒剤を一息に6錠。そして録音されたのが、『ラヴァー・マン』。出だしのタイミングも分からなかったほどの虚脱状態のパーカーから出てくる演奏には、不思議なほど説得力を感じてしまいます。

 絶好調パーカーも良いのですが、この『ラヴァー・マン』を僕は愛聴しております。