2006年1月5日掲載
Elvin Jones    Live At The Village Vanguard
Enja原盤       1968年3月録音

 この時期のエルヴィンは、ジョー・ファレル,フランク・フォスター,ジョージ・コールマン,デイブ・リーブマン,パット・ラバーベラなどのサックス奏者を加えた自分のバンドで活躍しておりました。

 今日取上げる作品は、ジョージ・コールマンが加わっていた時期のもの。ウィルバー・リトル(b)を加えてのトリオで3曲、さらにマーヴィン・ピーターソン(tp)を加えて1曲演奏しております。

20060105

 手慣らしに派手に1曲目。しっとりと2曲目。これでLPで言うところのA面は終了。この盤のメインは、クレジットを見れば誰でも、B面1曲目の『Mister Jones』だって分かるはず。何て言ったって、ゲストのハニバルの参加。そして15分と、最も長い演奏時間。期待は高いが誰でも感じる不安点は、この曲の作者が、エルヴィンの奥さんのケイコであること。この人の評判は、イマイチのところあり。そんな期待と不安と共に『Mister Jones』を聴けば、単調なフレーズを繰り返すブルースもの。エルヴィンのソロも、ハニバルのソロも、消化不良状態。このライブ盤はダメなのだと思いながら、最後の『you don't know what love is』。これが良かった。やはり、1曲は当たりがあるもの。重く弾かれるベースに乗って、スピリチュアルなコールマンのテナー・サックス。そして、エルヴィンのブラシ。演奏に浸って、気持ちよい7分間はあっと言う間に終りました。