2005年4月20日掲載
Chris Connor       Chris Connor
Atlantic原盤            1956年1月録音

 クリス・コナーは人気が高くなった時期にアトランティックに移り、数多くの作品を発表しております。かつてこのコーナーでアトランティックの作品を5枚取上げましたが、まだその倍ほど持っています。今日取上げるのはその中で、最初に吹き込んだ作品。クールと称される彼女のイメージが、ジャケットには良く表れております。

20050420

 彼女の歌を評して、「ハスキーでクールで」という表現が多く用いられます。ハスキーには納得ですが、この場合のクールとはどのような意味なのでしょう。「冷淡な」或いは「すてきな、いかす」の、どちらなのでしょうか。ふとそんな疑問が湧き、彼女に対して使われたクールがどのような意味なのかを、日本語webページ上で調べました。

 その結果は「冷淡な」派が50%、「すてきな、いかす」派が38%、そして適当に使った派が12%でありました。さらに cool の意味を辞書で調べたところ、「理知的な感興を与える」との意味がありました。


 僕が彼女の歌から受けたイメージは、「理知的な感興を与える」というもの。そしてその雰囲気を保ちながら、優しさに溢れている感じです。あまり聴いた記憶がないエリントン&ストレイホーン作のスロー・ナンバー「something to live for」のメロディの良さに感心しながら、そう感じました。