2005年3月5日掲載
Wolfgang Haffner     Whatever It Is
Jazz 4 Ever原盤         1991年2月録音

 このチープなジャケットを見れば、自費出版に近い存在であることは一目瞭然ですね。購入理由は、ネット通販店DNがわざわざデッド・ストックを仕入れたことに尽きます。何か、この盤には素晴らしさが秘めているのであろうという点一つに、興味が湧いたのです。

 さて、リーダーはドラムを叩くウルフギャング・ハフナーであります。ネットで調べた彼の経歴を、簡単に紹介します。1965年にドイツに生まれたハフナーは、6歳からドラムとピアノを演奏し始めました。その後地元で地道な活動を行っていたようですが、1994年から2年間、ハフナーはチャカ・カーンのバック・メンバーとして活動しました。その後は自分のバンドを結成したり、数多くの有名ミュージュシャンと共演したそうです。因みにハフナーのサイトに掲載されている有名ミュージュシャンは、Pat Metheny, Michael & Randy Brecker, Bill Evans, Woody Shaw, Roy Hargrove, Johnny Griffin, Cassandra Wilson, Joe Pass, Bob James, Joe Lovano, Clark Terry, Eddie Daniels, Mc Coy Tyner, Art Farmer, Pee Wee Ellis, Esbjorn Svensson, Joe Sample, Fred Wesley, Roy Ayers, Hiram Bullock, Will Lee, Robben Ford 等となっております。

 さて今日取上げる盤は、ドイツでの地道活動時代のものです。Bert Joris(flg), Roman Schwaller(ts), Dado Moroni(p), Thomas Stabenow(b)との演奏です。

20050305

 元気の良いハード・バップを聴かせてくれるが、強く印象に残るものではないです。その中で、Bert Joris が作った『for the time being』というスロー・ナンバーで聴ける寛ぎ感が、良かったです。Bert Joris の演奏は、ごつい感じがするが心温まるもの。そしてリーダーのハフナーのブラシも効果的。ドラムの録音の悪さが残念な作品なのですが、この曲ではその悪さが目立たなかったのも、この曲が良く感じた理由です。