2005年11月28日掲載
Nancie Malcomb      The West Coast of Broadway
Camden原盤           1957年録音

 女性の弾き語りは結構な数いるらしいですが、日本で知名度があるのはニーナ・シモンなど極僅かな方々です。理由としては個性が強すぎることらしいのです。そんな中の一人がナンシー・マルコムさんであります。

 この作品は、女性ヴォーカル・マニアからの発売要請が強かった作品であり、1996年に国内でCD化されたのでした。彼女の経歴に関してはあまり資料がないようですが、ライナー・ノーツには次の記述があるようです。最初はバレエ・ダンサーを目指した彼女は、5歳でクラシック・ピアノに転向。14歳の時にケントン楽団に接しジャズにのめり込んでいきました。その後ピアニストとして仕事を始め、1954年頃からは歌い始めたようです。

 さて録音は1957年としましたが、これは国内盤解説を書いた関信行氏の推測。ドラムにメル・ルイスが参加しているのですが、その線から追うと、この1957年録音というのが有力とのこと。

20051128

 暖かい歌声に、突っ込み方の良いピアノ。またアル・ヴィオラのギターは、シングル・トーンが冴え渡っています。こんな感じで、ブロードウエイの有名曲が、活き活きと登場してくる作品です。