2004年9月23日掲載
Nara Leon      Meus Sonhos Dourados
Philips原盤      1986年録音

 1987年に国内盤で買った作品ですが、解説など全く読んでなかった。今回ここで取り上げることで青木啓さんの文章を読んだのですが、ナラ・レオンさんはブラジル界の、そしてボサノヴァ界の大スターだったのですね。僕は、てっきり新人かと思っていた。確か好きで気に入って、この前後に発売された作品も1枚買ったものでした。

 今回のこの作品は、スタンダードやポップスのヒット曲を集めてポルトガル語の詩を付け、ボサノヴァのアレンジで歌ったものであります。

20040923

 1942年生まれのナラさんは、この時44歳くらい。明晰さと気品と大人の色気漂う歌声が、よろしいですね。スタンダードをボサノヴァで歌っているので、僕はすんなり彼女の魅力に入っていけたのでしょう。しかし、解説に書いてあるスタンダードをボサノヴァで歌うっていうのは、異色なことなのでしょうかね。こんなことを書く僕は、これを購入した当時も今も、ボサノヴァ初心者ってことなのでしょう。

 「バードランドの子守唄」や「ホワッツ・ニュー」を、なんら違和感なくボサノヴァで仕上げる彼女には、感服致します。購入当時から最も気に入っているのが、「ムーンライト・セレナーデ」です。グレン・ミラー楽団のテーマ曲なのですが、この楽団は僕には無縁の存在。しかし、ナラさんのボサノヴァで、僕にとって好きな曲に変身したのです。

 あこがれと日本語タイトルがついたこの作品とは、暫くの間ご無沙汰しておりましたが、これからも付き合っていく盤になるでしょう。