2003年6月22日掲載
Art Blakey & The Jazz Messengers   Free For All
Blue Note原盤          1964年2月録音

 このコーナーでJMは結構取上げた気になっていたが、これが4枚目。エクセルで作っているリストへの記載漏れかとも思っておりますが、今日取上げる作品は間違い無く未掲載盤でしょう。

 ハバード,フラー,ショーター,シダー・ウォルトン,レジー・ワークマンがメンバーであります。1961年12月の録音から2年以上JMはBNに吹き込まず他レーベルに作品を残していたため、このメンバーでは最初のBN録音になりますね。またハバードはこの録音を最後にJMを去るため、このメンバーでのBNへの最後の録音ともいえます。

20030622

 ブレーキーのバッキングには、やはり敬服モノ。ショーター作のタイトル曲の出来が光っており、その中でもショーター,フラー,ハバードと続くソロが特筆モノ。で、ブレーキーはその都度叩き方の色彩を変えており、それぞれのソロを引き立たせている。この辺りが、JMが長い間若手を育てる存在であった理由であろう。

 また最後にハバード推薦で取り上げられたという「pensativa」が収録されている。穏やかで実に良い曲なのであるが、作者はクレア・フィッシャー。エヴァンス系のピアニストだったが、その後ラテン系ピアニストとして名を馳せ、そして今はポップスの世界で名アレンジャーとして活躍されている方。

 今まで僕は縁が無かった方ですが、このJMの演奏を聴いて、昔のエヴァンス系と言われていた時代の作品を買いたくなりました。