このコーナーで取上げていたマレイ特集も、ＷＳＱを取上げ始めたところで中断したままになり、早くも３年が経過してしまいました。今年は再開しようかなと思ったのが去年のことであり、マレイのディスコグラフィは一体いつ完成するのやらと、人事のように思っております。
本日取上げるハミエット・ブルートさんはＷＳＱでバリトン・サックスを吹いており、いわばバンドのリズムを支えているお方。またビ・バップ好きの正当ジャズ路線も得意としている方です。ヒックス(p)，ホプキンス(b)，”スミッティ”スミス(d)という最強の面々と共演している作品を、本日取上げてみます。
１曲目に収録されているスロー・バラッドのタイトル曲でのブルートの、素直な表現が実に感動的。ホプキンスのベースの暖かい音色に重なって、技巧に走らずに気持ちだけで演奏されているバリトン・サックスに聴き惚れる１枚です。