2003年4月20日掲載
Walter Blanding     the olive tree
Criss Cross原盤    1999年12月録音

 ここ数年のクリスクロスのジャケットは素晴らしい写真とデザインが多いのであるが、この作品もそんな1枚。ウォルター・ブランディングという新人テナー奏者の作品であり、新人の登竜門であるこのレーベルに相応しいものだ。ライアン・カイザーが参加しているクインテット編成の作品です。

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 松村の掛布の物真似で、「小さくまとまって欲しくないですね」というのあるが、この作品にはこの言葉がピッタリ。「jitterburg waltz」「the nearness of you」「out of nowhere」というお馴染みの曲でも、あと一歩踏み込めよと感じる場面がありました。

 二十歳だった1991年にプロ・デビューを飾ったブランディングは、この録音の時は28歳。綺麗な音色が光っているため、あと一歩踏み込めばリーダー・レコーディングの機会がぐっと増えるのでは。