2003年4月10日掲載
Stan Getz                   Live At Montmartre
Steeple Chase原盤   1977年1月録音

 コンペンハーゲンにあるジャズ・クラブのモンマルトルが開店したのは、この録音の18年前。その際にはゲッツも出演したとか。ゲッツ50歳の誕生日を祝うためにセットされたのが、ここでのライブ。

 ブラッキーン,ペデルセン,そしてビリー・ハートという当時のレギュラー・クァルテットでの出演です。またこのコーナーで1970年代のゲッツを取上げるのは初めてになります。

20030410

 エレピの音を気に入って聴けた盤は、これが初めて。ブラッキーンさんは半分ほどの曲でエレピを演奏していますが、違和感無しに全体に溶け込んでいました。

 そして50歳のゲッツは、1950年代よりもぶっ飛ばして吹いている。優しく滑らかに響く歌心豊かな演奏は健在ながら、ここぞという場面ではぶっ飛ばす。ショーター作の「infant eyes」が、お気に入りでした。

 クレジットを見た時には期待していた「lush life」をさらりと流したのは肩透かしでしたが、かつてをぶっ飛ばす円熟味に興奮した1枚であり、1970年代のゲッツに興味が沸いた作品です。