2002年5月7日掲載
Ahmad Jamal       A L’Olympia
Dreyfus原盤          2000年11月録音

 1930年7月2日生まれのジャマルは、これがライブ録音された2000年には70歳になっており、生誕70周年を祝ってのパリを代表する劇場でのライブです。共演は、65歳のジョージ・コールマン(ts),61歳のアイドリス・ムハマッド(b),そしてジェイムス・キャマック(d)です。スタンダードを、各曲10分ほど演奏している作品です。

20020507

 もう20年前に見たTVでの話ですが、素人の落語に著名な師匠がコメントする番組があった。そのコメントに「素人にしては間が良い」というのがあり、語りの大切な要素に間があるのかと思い、今でも記憶に残っております。

 さて、この盤。「間」が良いですね。ベテランの語り口と共に絶妙の間が加わり、素晴らしい作品に仕上がってます。ジャマルとコールマンの間に酔いながら、現代のスピード感には無い味を感じ、ベテランの存在感が十二分に感じられますね。

 それと、録音。拍手の感じだと、2千人弱のホールだと思いますが、素晴らしい音響のホールでの、素晴らしい録音であり、ジャズ・クラブでのライブでは収録出来ない音空間が堪能出来ます。

 中古でなければ買わなかったこの作品、メッケモンでした。