2001年5月24日掲載
British Modern Jazz Scene 1956
Temp原盤               1956年2月録音

 この作品は、1956年2月18日にロンドンにあるロイヤル・フェスティバル・ホールで行なわれた、コンサートの模様を収めたものです。恐らくテンポ・レーベルが主催したのでしょう。

 ここには3つのバンドの演奏が入ってまして、1つ目がタビー・ヘイズのオーケストラ。もう一つがディジー・リースのクァルテット。そして3つ目が、イギリスのモダン・クラリネットの草分け的存在のヴィック・アッシュのクァルテットでのものです。知った風に書いていますが、草分け的存在のお方を今回初めて知ったのですがね。

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 バス・クラリネットなら、ドルフィーの名演を数々聴いてきたし、マレイ特集でここで何度も取り上げた。しかし、クラリネットという楽器には、さほど縁が無かったね。BGしか、思い浮かばないな。

 さて草分け的存在のアッシュさん、暖味の音で飄々としていて、たまに聴くなら楽しめるね。やはり明るい乗りの演奏でなければ合わない楽器と痛感しました。アッシュさんの「ドキシー」の演奏なんて、楽しさそのものです。

乗り乗りエリントンのヘイズも良かったのですが、リースだけはこのコンサートに合っていなかったようです。演奏の良し悪しではなく、コンサートの流れに合っていないようですね。

 草分けアッシュの存在を知ることが出来た、貴重な1枚です。