2000年2月18日掲載
Herlin Riley          Watch What You're Doing
Criss Cross原盤    1999年6月録音

 「42歳のニュー・オリンズのドラマーの遅すぎたリーダーレビュー作」って、輸入元がつけた謳い文句にありましたよ。ハーリン・ライリー、全く知りませんでした。 Wycliffe Gordon(tb)、Victor Goines(ts,ss,bs,cl)、Faird Barron(p)、Rodney Whitaker(b) が参加しており、2曲だけRyan Kisor(tp)が加わっています。先の謳い文句の中でこのサイド・ マンについて「メンバーもリーダー級を揃えた・・・」とありますが、知りませんは、この方々を。演奏曲は、オリジナルだけ。博打の気分で買ったこの盤、果たして結果はどーでしょうか。

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 先ず何が良いかと言えば、ヤクザな曲作り。まぁ、悪い表現でしょうけど、綺麗なメロディではなくて、ブルース感覚に溢れ俗な気分に訴える曲になっています。ハーリン・ライリー、曲作りの才能有り。次に全員の演奏意識 が一致している点。ライリーが用意した曲の持つ味わいを、全員がしっかり理解し、演奏に活かしています。特にゴードンのミュート・トロンボーンとゴーインズのゴリゴリ・テナーの掛け合いが、決まっています。ライリーのタイコは重量感あるものでな無いけど、オカズたっぷりの演奏で、好バッキングに徹しています。目立つドラムソロはないのですが、随所で彼のドラムに 感心しますね。これはドラマーのリーダー・セッションの見本と言える作品で、この2月にクリ スクロスはこれを含めて5枚の作品を発表したのですが、相変わらず今年も絶好調のようですね。