2000年1月29日掲載
David Murray       Shakill's Ⅱ
DIW原盤            1993年10月録音

 2年前に “Shakill's Warrior”という作品をマレイは録音しました。これはドン・ピューレンがオルガ ンで参加し、ギターが入ったクァルテット編成でした。ピューレンの熱演と、全体の聴き易さ から人気になった作品でした。その成功によりここに続編が誕生したのです。ギターがBill White、ドラムがJ.T.Lewis に替わりましたが、マレイとピューレンが組んでいますので、然したる問題はないでしょう。ピューレンやマレイのオリジナルを中心に、全てマレイのセッションでは初収録となる7曲、演奏の色が非常に期待させる作品です。

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 前作の良さは、収録曲の哀愁深さを、そんなにコッテリさせずに演奏している良さでした。ここでは、その曲の出来が前作には及ばなかったですね。まぁ、それを感じていたのでしょう、身内作以外で用意された1曲“for cynthia”が良かったです。日本人好みの泣き節をきかせたメロディで、テナーとオルガンがジンと来る演奏をしています。これ以外の曲では、もっと濃い演奏をした方が、作品の出来が上がったでしょう。