1999年7月7日掲載
Bob Brookmeyer    the dual role of bob
Prestige原盤              1954年1月録音

 バルブ・トロンボーンのボブ・ブルックマイヤーのプレスティッジで唯一の作品です。この楽器は、普通のトロンボーンのように管をスライドさせるのではなく、トランペットについているようなバルブで音を奏でるものです。外見は、ちょっと見だと普通のトロンボーンと変らないですけどね。彼にとってこの時期は、スタン・ゲッツの元を離れ、ジェリー・マリガンのコンボに参加する前です。このアルバムには、ギターのジミー・レイニーが加わったセッションと、バイブのテディ・チャールスが加わったセッションから構成されています。共にベースとドラムを加えたクァルテット編成です。また3曲で彼はピアノを演奏しており、1曲だけボーカルのナンシー・オーバートーンという人が参加しております。

19990707

 刺激がないアルバムなんだよなぁ。ジミー・レイニーしてもテディ・チャールスにしてもサイドとして、そこそこの演奏をしているのですが、全体を通してルックマイヤーのトロンボーンが平凡な内容に終っているからですね。彼のピアノ演奏は余興の範囲を超えるものではないし、ボーカルというかナレーションも全く必要無し。ブルックマイヤーはサイドとして聴く分には良いのですけどね。