1999年7月4日掲載
Phil Woods/Danald Byrd   the young bloods
Prestige原盤         1956年11月録音

 この時25歳のアルトのフィル・ウッズと、23歳のペットのドナルド・バードがコ・リーダーで吹き込んだ作品です。まぁ、プレスティッジお得意の寄せ集めセッションですね。ウッズはこの手のアルバムとしては“フィル&クィル”“フォー・アルツ”があり、バードには“トゥー・トランペッツ”“スリー・トランペッツ”がありますよ。寄せ集めと言っても、勢いのあるミュージュシャンを集めているので、駄作はないですよ。ピアノにはアル・ヘ イグが参加して、曲はスタンダード1曲以外の5曲はウッズの作品です。若き血潮がいかなる作品を残したかが楽しみですね。またこの録音日はウッズのバースデイです。

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 ウッズのオリジナル“house of chan”“in walked georgea”はミディアム・テンポのマイナー・ブルースで、曲も演奏も良し。しかしこの手のセッションの魅力の一つとして、なんてことはないミディアム・テンポのリフ・ナンバー“once more”が好きですね。良く聴くようなテーマらしきものをバードが吹き、それにウッズのアルトがハーモニーを付けて絡んでいく。ここでこの日の両者の良好な関係が伺えますよ。その後のウッズ、バードと続くソロも、こんなテーマからよくも素晴らしいアドリブが出るなと、感心してしまいます。これでピアノが好調なら申し分なしなのですが、きっと二人に遠慮したのでしょうかね。