1999年4月20日掲載
Ronnie Ball       all about ronnie
Savoy原盤         1956年3月録音

 ピアノのロニー・ボールはレニー・トリスターノ門下生で、クール派と呼ばれています。僕はクール派と呼ばれる音楽は残念ながら余り聞いて来てなく、ましてやトリス ターノやその門下生と呼ばれるウィーン・マーシュ、リー・コニッツなどは殆どアルバムを持っていません。こういう人は日本のジャズファンの中でも、多いのではないかな。 でこのロニーは、クール派の人では珍しいと思うのですが、クリス・コナーの伴奏者だった人なので、どんな感じか楽しみです。トロンボーンにウィリー・デニス、テナー にテッド・ブラウンというトリスターノ派との、カルテットでの吹込みです。

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 7曲中、4曲がアップテンポ、ミディアム・スローが2曲、バラッドが1曲という構成です。アップの4曲は、エキサイ ティングな演奏になっています。各ソロは、全体的には余りアクセントをつけない演奏なのですが、トリスターノ派ということを意識しないで、楽しく聞けますよ。テッド・ ブラウンの“暖かい”演奏が印象的です。バラッドはロニーのピアノを、存分に味わえるもになっています。で、ミディアム・スローの2曲はいかにもトリスターノ派ですね。 曲に盛り上がりが無く、少し物足りなく感じます。ホーン2本とロニーのピアノを手がかりに、この手のアルバムを聞いていく気にさせる好盤です。