1999年2月13日掲載
Donald Byrd     at the half note cafe vol.1
Blue Note原盤   1960年11月録音

 ペットのドナルド・バードが名義上のリーダーになってますが、実際はバリトン・サックスのペッパー・アダムスとの双頭クインテットでのライブ・レコーディングです。アルバム発売に関しては契約の関係で、どちらかがリーダーになるようです。ピアノがデューク・ピアソンになり2年位活動しているバンドの、油が乗りきったライブセッションが楽しめます。ライブですので各自のロングソロがスタジオ盤とは違い、思いっきり展開されているはずなので、その辺を中心に聞いてみます。

19990213

 バリトンサックスとトランペットは、ジャズで通常用いられる管楽器の中では高音と低音を代表する楽器なので、このクィンテットの魅力はこの2のアンサンブルとソロでの対比になってきます。さすがレギュラーコンボだけに、息の合った魅力を出してます。バードのオリジナル曲のソウルフル・キディではブルースフレーズと思いきったアクセントをつけたテーマで、アンサンブルの妙が出ています。更にデューク・ピアソンのバッキングピアノが、このファンキー・プレイを盛り上げてます。ただ残念なのは、バードが スタンダードバラッドのア・ポートレイト・オブ・ジェニーを美しく演奏しているのに、バリトンのアダムスが参加していないことです。唯一のスローナンバーだけに、聴きたかった。このアルバムはvol.2 があるので、いつかはそちらも紹介します。