1999年1月25日掲載
Joanne Brackeen   snooze
Choice原盤      1975年3月録音

 今でこそリニー・ロスネスやジュリ・アレンなど女性ピアニストの活躍は珍しくないのですが、この作品が吹き込まれた時期は、数える位しかいませんでした。彼女の2枚目のリーダーアルバムで、セシル・マクビーのベースとビリー・ハートのドラムを引き連れてのピアノトリオでの録音です。小難しく演奏するというイメージしかないほど僕は彼女の演奏はあまり聞いたことがなく、これも実質初めて聞くことになります。7曲中4曲がオリジナルという所が若干心配なのですが。

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 ドンドン内に向かっていく演奏です。彼女としては表現したい事を誠実に演奏しているんでしょうけど、聞く者に訴えかからないのですよ。難解であるという事とも違うのです。例えばセシル・テーラーは非常に難しい演奏をするのですが、それを通して聞く者は彼の気持ちを汲む事が出来るのですよ。キース・ジャレットとチック・コリアの僕が感じる悪い面が合わさって、このアルバムで展開されている気がします。オールド・デヴィル・ムーンで表現されてる楽しさが、唯一の救いですね。