Diana Krall
The Look Of Love

録音日 2001年1月22日(ジャケ記載データ)

イス ジャケ作品をつまみ食い

つまみ食い前

 イス+脚 ジャケに2度目の登場となる、ダイアナ・クラールさんです。先のイス+脚 ジャケ作品から6年後ですので、ジャケ撮影に臨むにあたって自信がある表情です。また手と脚と、見事な構図となっています。

 今までに15作品を世に出しているクラールさんですが、イス+脚 ジャケ作品はこの2枚だけです。しかし脚ジャケ作品となると、他に3枚あります。脚ジャケの定義は明確では無いので何ですが、その内の1枚「Glad Rag Doll」は、「今日の1枚」で掲載済(2018/3/8)です。他の「Christmas Songs」と「Turn Up the Quiet」は、機会を見て取り上げます。

 高級感漂うソファーにクラールさんが腰をかけている本作は、2002年3月17日に「今日の1枚」で取り上げました。その際にはマレーシアでの生活についてコメントしていました。

 今でも私が使っているアンプのマークレヴィンソン308と、スピーカーのB&W804は、丁度その時期にマレーシアで購入しました。オーディオ店で機器を選ぶ楽しい作業の時に使ったCDの一つが、本作品でした。クラールさんの声の張り方と消え方が、機器の違いでどう変わるのかを、楽しみ悩んでおりました。

 いろんな事が懐かしく感じる1枚です。17年前にはタイトル曲と「S'Wonderful」、そして「dancing in the dark」について感想を書きました。今回のつまみ食いでは、ジャケに似合う1曲を探してみます。

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つまみ食い後

 今回のつまみ食いで改めて本作に接して、作品としての完成度の高さに聴き惚れています。愛の選曲よし、バックの演奏より、そしてクラールさんの歌が良し。褒め始めればきりがありませんので、感じたことを二つばかり。

 声を張り出してから引く際のかすれ具合が、たくましい歌の命を感じさせる存在感あるものです。全編にこれが光っていながら、過剰にならないのはさすが。

 また全体として控え気味の存在として用意されたと思う「Love Letters」にさえ、名状しがたい雰囲気があります。

 ジャケのクラールさんは、「あなたからの手紙は全て覚えたの、あなたの署名にキスして、あなたの気持ちをまた読み始めるの」との視線のように感じました。


(掲示板掲載 2019年9月24日から3日間)


参考資料「Brutus Casa特別編集 超・椅子大全!」東京:株式会社マガジンハウス発行、2005年(文中ではイス資料と表記)