Hank Mobley
Hank Mobley

録音日 1957年6月23日(ジャケ記載データ)
Falling In Love With Love が収録されている作品をつまみ食い

つまみ食い前

 「柔らかなモブレーに対して尖っているポーターのサックス、そして洗練されたハードマンのペット」と、2003年3月5日にこの作品を取上げた際に、3管の良さを書きました。オリジナル盤は今でも6桁で取引されている大人気盤ですが、「Falling In Love With Love」を中心に聴く今回は、3管がどのように響くか楽しみです。

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つまみ食い後

 ハードマンの塩辛いトランペットがメロディを奏でた後、モブレー,ポーター(この曲ではアルト),ピアノ,そして再びモブレーさんと、ソロが渡されていきます。
 リチャード・ロジャーズが作曲した「Falling In Love With Love」は、1938年のミュージカル「シラキューズから来た男たち」の中で使用された、ほろ苦い失恋の歌です。これを3管+ピアノが実に素敵に演奏してます。

 本盤はCDで1990年に購入しました。マイケル・カスクーナが解説を書いており、その中でモブレーのサウンドを「官能に訴えるぬくもりがある」と称してます。一方でポーターの場合は「強烈なうねりを伴ったハードなトーン、さらにアルトの場合はよりふくよかになる」と表現してます。
 流石に上手い書き方、ぬくもりとうねり、色合いが違うサックスの響きに包まれながら、この曲の名演を楽しみました。

(掲示板掲載 2016年1月16日から3日間)