Art Blakey's Jazz Messengers
1958-Paris Olympia

録音日 1958年11月22日(ジャケ記載データ)
I Remember Clifford が収録されている作品をつまみ食い

つまみ食い前

 1989年に世に出た本盤を「今日の1枚」で取上げたのは、2007年11月7日のことでした。ベニー・ゴルソンを音楽監督に迎え、息を吹き返したJMの演奏を、少しの興奮を持って感想を書きました。全7曲中ゴルソン作が5曲収録されています。
 当然ながら「I Remember Clifford」も2曲目に入ってます。ゴルソンのテナーにモーガンのペット、そしてティモンズのピアノがどのような演奏をしているのか、久しぶりに聴いてみます。

pcl06

つまみ食い後

 さてJMの「I Remember Clifford」。リー・モーガンの吹くテーマは、実に優しいもの。そして続くアドリブでは孤独感も感じられるもの。続くティモンズのピアノは、愛のある家庭へ向かう裏路地を歩く男の後姿が頭に浮かぶもの。その後に再びモーガンの登場となるのですが、この演奏の白眉はこの瞬間。バッキングに徹して決して目立つ存在ではない御大が、シンバルを思い切り叩いております。全ての感情がここで爆発したかのようです。ゴルソンは目立たずいるのが残念であります。

(掲示板掲載 2016年7月13日から3日間)