Peter Ind
Looking Out/Jazz Bass Baroque

録音日 1958年4月1日(年月はジャケ記載データ、日は決め打ち)

ソラ ジャケ作品をつまみ食い

つまみ食い前

 気持ち良い青空の日よりも、雲がかかった日が多いもので、このジャケのような日々が続くことがよくあります。ソラ資料によればこの雲は層状雲と呼ばれるもので、「天空のかなり広い範囲を覆って水平に広がる雲。主に高積雲、層積雲に現れますが、巻層雲に現れることもある」とのことです。

 「今日の1枚」で本作を取り上げたのは、2000年12月29日のことでした。その際には、高熱で聴いた時の衝撃が健康体では感じられずに、少し冷めた感想を書きました。

 1957年から1961年にかけて録音された「Looking Out」、そして1987年録音の「Jazz Bass Baroque」をカップリングした本作を、高熱ではありませんが20年近く経過した今、どのような感想になるのか楽しみにしながら、聴いてみます。

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つまみ食い後

 本作を聴き直すにつれ、演奏の深みに引き込まれていきます。特に1950年台の演奏ですが、ヴァイオリンとピアノの経験があるベーシスト、大学夜間部でハーモニーを学んだインドさん、そして自分のスタジオを作りオーバーダビングをいち早く取り入れた革新家の演奏には、少ない楽器構成の中で多様な広がりがある演奏を行っています。このインドさんの世界に浸っていると、思いが重層的になり、不思議な世界に入っていきます。

 1987年の演奏はストレートな演奏であり、インドさんの歌心を楽しめる内容です。

 私がこの作品に触れてから20年、聴くたびに楽しみを与えてくれ、そして昼間に天体望遠鏡で何かを見ているジャケのような不思議さを感じさせてくれる作品です。


(掲示板掲載 2020年2月15日から3日間)



参考資料 高橋健司著、空の名前(改訂版)、東京:角川書店、2004年
(文中ではソラ資料と表記)