Michele Rosewoman
Spirit

録音日 1994年7月1日(年はジャケ情報、月は多分、日は決め打ち)

ソラ ジャケ作品をつまみ食い

つまみ食い前

 夜景をバックに人物を撮影する場合は、スローシンクロとなります。露出は夜景に合わせ、フラッシュは人物に最適な発光をさせます。夜景の場合は1秒以上のシャッタースピードとなりますが、人物に全く動かないでとは出来ず、従ってフラッシュで人物を強く撮影する方法です。カメラのプログラム機能を使えば簡単に行えますが、手動設定の場合は慣れが必要となります。どちらにしても、三脚は必須アイテムとなります。

 さて本作のジャケですが、これもスローシンクロでの撮影です。制作側の意図はこれなのでしょうけど、私ならば夜景はもう少し明るく、そして人物は二灯でのとらえたいです。夜景に関しては、せっかくの薄明を生かしてなく暗すぎ、そして人物は一灯を横から当てていますので、どうしても顔にできる影が気になります。

 さて本作ですが、「今日の1枚」に掲載したのは2006年1月21日のことでした。ピアニスト兼ヴォーカルのミシェルさんは、1980年代からコンスタントに活動していますが、ディスコグラフィーを見る限りは、2010年以降には作品を発表していません。ただし最近になって新譜を出したとの情報もありますが、目に止まるような活動は行っていないようです。

 14年前に私が「モントリオールのジャズ祭を無難に盛り上げた作品と言う内容」と感想を述べた本作品、改めて聴いて見ます。

1jsky13

つまみ食い後

 国内盤封入解説で小川隆夫氏がミシェルさんのピアノ演奏スタイルについて、「そのプレイには万華鏡を覗くようにさまざまなスタイルのジャズが複雑に絡み合っている」と評しています。私には彼女の演奏スタイルは、いろんな表情をこじんまりとみせていくが個性が無い、と感じましたし、これは14年前と同じ感想です。私には彼女は、相性の悪いピアニストなのでしょう。


(掲示板掲載 2020年6月18日から3日間)



参考資料 高橋健司著、空の名前(改訂版)、東京:角川書店、2004年
(文中ではソラ資料と表記)