19631102-05

Afro Blue (Mongo Santamaria)
(7分28秒)



【この曲、この演奏】

 1963年にコルトレーンが取り組み始めたこの曲が、ベルリンの前半の部 5曲目に演奏されました。

 ソプラノ・サックスによる綺麗な響きでのテーマは、誰かを説得しているような1分間です。続くマッコイの2分のソロは夕暮れの憂鬱のようであり、その後に再びコルトレーンが登場し、最後まで4分今日の演奏となっています。哀しく美しく響く、ソプラノのたくましい演奏に、聴き入ってしまいます。



【エピソード、1963年のミシェル・デロームのインタヴュー記事 その12】

コルトレーン
 バド・パウエルはどうだった? 今、パリでは誰がプレイしているんだ? アンティーブのジャズ・フェスティヴァルには誰が出演した? トニー・ウィリアムズを聴いたかい? マイルスのところの若いドラマーだ。彼は素晴らしいだろう? 今度パリには誰がくるんだい? ローランド・カーク? きっと凄い演奏が聴けるよ。プレイエルの座席数は? オランピアとどっちが多いんだ? 音響はいいかい? おっと、ここはスパイ立入禁止じゃなかったかな?

(会場に向かう途中でコルトレーンは私たちに次々と質問を浴びせてきた。最後のセリフは、警官の帽子を見たコルトレーンが急に方向転換したあとに発せられた)

「ジャズ・オット」誌、一九六三年一二月号(資料04より)



【ついでにフォト】

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2015年 みなとみらい、横浜 


(2022年12月11日掲載)