19621120-07

My Favorite Things
(R.Rodgers - O.Hammerstein)
(10分44秒、incomplete, fadeout)




【この曲、この演奏】

 11月20日のヘルシンキの夜も、最後の演奏はこの曲となりました。

 さてこの演奏ですが、聴ける音源は途中終了となっています。

 カルテットの妖艶さに磨きがかかったテーマからコルトレーンのソロに移り、ソプラノ・サックスでのソロへと続き、3分50秒の演奏となります。コルトレーンに迷いがあるのですが、それも2分半ほどで吹っ切れて迫力の演奏となり、さらに3分半ほどのところからエルヴィンの強烈な仕掛けが加わっていきます。その後にはマッコイのソロ、というよりも殺気すら感じるトリオでの演奏となっていきます。3分半ほどからが笑顔も感じられるものとなり、引き込まれる演奏の中、このトリオでの演奏となってから7分弱のところで聴ける音源はフェードアウトとなります。

 テープが足りなかったのか何かの理由で収録が途中までとなったのでしょうけれど、興味ある「マイ・フェイヴァリット・シングス」の演奏であったので、残念でなりません。






【エピソード、J. クルーゼとM.デロームとのインタヴュー、その20】

質問者
 そうした試み(ビッグバンドがサポートするカルテット)が音楽表現の助けになると思いますか?


コルトレーン
 それはない。ただの実験だからね。それに小編成のバンドが私にインプロヴィゼーションの大いなる自由を与えてくれるのは確かだし、とにかくそういうわけで、今は別のグループを組もうとは思わない。


 1962年11月17日のジャン・クルーゼとミシェル・デロームによるコルトレーンへのインタヴュー。ジャズの手帳誌、一九六三年第八号。(資料04)



【ついでにフォト】

tp07007-038

2007年 アムステルダム、オランダ 


(2022年9月28日掲載)