19590203-02

The Sleeper (John Coltrane)  (7分12秒)



【この曲、この演奏】

 引き続きコルトレーン作の曲が演奏されました。コルトレーンの演奏記録は本セッションだけです。

 このブルースナンバーを凝ったアレンジで演奏を始め、コルトレーンのソロへと続き、コルトレーンの色でこの演奏を染めています。しかしこの後のケリーのソロではリズミカルなブルースフィーリングで演奏の色合いを変え、そしてアダレイのアグレッシブなソロへと続いていきます。演奏は再び凝ったアレンジのテーマで終えていきます。

 コルトレーン、ケリー、そしてアダレイという3人の、伸び伸びとした演奏が楽しめるものです。



【エピソード、コルトレーンとアダレイの専属契約】

 この1959年2月3日に行われた録音は、多分1960年9月に発売された。(資料07)

 コルトレーンは録音時点ではプレスティッジに所属しており、4月からアトランティック専属となったが、既にアトランティックでレコーディングを始めていた。

 アダレイはレコーディング年で言えば、1958年から1963年までリヴァーサイドでレコーディングを行なっていた。リヴァーサイドへ録音を始める前にはアダレイは、ユニバーサルミュージック傘下のマーキュリー、そしてマーキュリー傘下のエマーシーで録音を行なっていた。

 本作品はアダレイのリーダー作としてマーキュリーから発売されたので、上記のことを考えると、リヴァーサイドとマーキュリーで何らかの約束事があったと考えるが、確かな情報はない。



【ついでにフォト】

tp13055-077

2013年 みなとみらい 


(2022年6月27日掲載)