19581100-04

Yesterdays
(Otto Harbach - Jerome Kern) 
(6分55秒)



【この曲、この演奏】

 ジェローム・カーン作のこの曲ですが、コルトレーンの演奏記録は本セッションだけです。1960年3月28日の西独でのTV収録でこの曲が演奏されたようですが、この曲にはコルトレーンは参加していなかったとのことです。(資料07)

 さて演奏ですが、野性味溢れるテーマの演奏です。そしてドレイパーからコルトレーンへと続くソロは、テーマで見せた通りに荒々しさあるものです。テーナー・サックスとチューバという楽器の違いを堪能できる場面です。この後にはピアノのソロとなり、ここまでの流れに食らいつく演奏となっています。メンバー間での4小節交換を挟んでテーマとなり、演奏は終わります。



【エピソード、ビッグ・ニック・ニコラスの言葉】

 私はジョンとバルトークの曲を演奏したことを思い出す。バルトークのアルバムの中から「コンチェルト・フォー・オーケストラ」を選んでレコードと一緒に演奏した。あるときは原曲通りそっくりに演奏し、またあるときは即興演奏した。彼はとくに第一章と第三章のバイオリンのパートに興味があったようだ。(資料01)

 コルトレーンがエリントンとの共演セッションで、唯一演奏したコルトレーン作の曲は「Big Nick」であった。これはビッグ・ニック・ニコラスのことである。Wikipediaによればコルトレーンは彼から影響を受けていたとのことだ。



【ついでにフォト】

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2013年 みなとみらい 


(2022年6月23日掲載)