19571129-08.09

Blue Monk (Thelonious Monk) (6分31秒)

【この曲、この演奏】

 穏やかな気分になれる、モンク節が光るこの名曲ですが、資料07によればコルトレーンの演奏記録はジョンセッションだけです。

 いつもよりアップテンポでの演奏です。テーマに続くコルトレーンのソロには、この年に彼が飛躍した吹きっぷりが詰まっています。コルトレーンのこの部分を引き出そうと、モンクはテンポを選んだのかもしれません。ソロの後半でモンクがピアノ演奏を控えている場面でのコルトレーンのソロは、実に良いものです。ソロはモンクへと続きますが、コルトレーンの熱気がモンクに伝わったかの演奏となっています。この日の二度のステージの中でも、最も光るモンクと、私は感じました。またソロの後の観衆の拍手も大きなものです。



Epistrophy
(Thelonious Monk - Kenny Clarke)
(2分20秒)


【この曲、この演奏】

 最初のステージに続き、最後の演奏は「エピストロフィー」です。

 前の演奏曲「ブルー・モンク」に続けての演奏となっており、コルトレーン中心にテーマ、そしてコルトレーンのソロへと続きます。ここまででは、最初のステージでの演奏よりも形になっているものです。続けてモンクのソロとなりますが、すぐにフェイドアウトとなっています。

 資料07によれば、アメリカ議会図書館で発見されたテープでは、収録が突然に終わっているとのことです。そのままCD発売しては不自然さが残ると発売元のブルーノートは考えたのか、フェイドアウト編集を行ったのでしょう。さらにそこに拍手を乗せたのでしょう。



【エピソード、モンクとコルトレーンの1957年】

 マイルス・クインテットを退団したばかりのコルトレーンだったが、この1957年は飛躍の年となった。自分のリーダー・セッションを行うようになったこともあるが、モンクと活動を共にしたことが、1957年のコルトレーンの糧となった。その活動歴は、次の通りである。


モンクとのリヴァーサイドでのレコーディング(資料18)

1957年4月16日
1957年6月25日
1957年6月26日1957年7月(多分)


モンクとのファイヴ・スポットへの出演(資料07)

1957年7月18日から8月(多分28日)
1957年9月5日から11月6日
1957年11月21日から12月26日


モンクとのカーネギー・ホールでのイヴェント出演

1957年11月19日


(以上は再掲)



【ついでにフォト】

tp13075-137

2013年、みなとみらい


(2022年3月18日掲載)