19670215-03

Sun Star (take 2) (John Coltrane)
         (6分4秒)



【この曲、この演奏】

 このセッションでのこの曲の二度目の演奏となります。

 同じ曲なのに、同じ日の演奏なのに、大きく印象を変える二度目の演奏となっています。最初が心のブルースと書きましたが、それに対比させるならばこちらは心の叫びです。また最初のを大地に立ち尽くす人間の心情と書きましたが、こちらはどんな風雨にも立ち向かっていく人間の凄み、といった内容です。

 一度目の冒頭にあるドラム独奏は二度目では省き、最初から最後までコルトレーンとリズム陣、特にギャリソンとアリとの強固な連携で、演奏しています。黄金カルテットではなくこのカルテットであることの存在感が、この演奏で輝いています。




【エピソード、日本での記者会見、インタヴューから、その2】

7月9日 東京プリンス・ホテル、2階マグノリア・ルーム
共同記者会見 vol.2 資料17から引用


Q
 音楽を通じて表現するもので、何を最も伝えたいのか?

JC
 「愛(Love)」と「努力(Strive)」両方です。愛が中心になります。愛は宇宙を支えているので、この言葉が最も適当だと思います。


Q
 これまでのカルテット編成に、まったく同じ楽器テナー・サックス奏者をお加えになった理由は?

JC
 まず、彼(ファラオ)の演奏がとても気にいっているから。2番目に、私の音楽を演奏する上で彼のアイディアと合致するからです。


Q
 アメリカにおいて現在、モダン・ジャズの人気が薄れ、集客力が低下していますか? 音楽が理解できないのでしょうか? その他の理由があるのでしょうか?

JC
 そうは思わない。我々にとっては同じです。でも他の人々は個々に色々苦労しているのかもしれませんけど。方向性を模索して違う方向に行く人もいるので、個々には別々です。常に賛否両論はあります。それが現在の状況です。


Q
 一般にはモダン・ジャズの人気が落ちていると言うことはないのですね?

JC
 そうです、人々は常に音楽に理解を示していますし、これからもそういう人が居なくなることはないでしょう。



【ついでにフォト】

tp14005-107

2014年 みなとみらい


(2021年10月14日掲載)